函嶺白百合学園を巣立った卒業生は、一流の国際人として社会で活躍しています。
こちらでは、卒業生が在学中に学んだことや皆様に向けてのメッセージなどをご紹介します。

項目
1.回生・名前・在学期間
2.進学先、就職先
3.函嶺白百合学園に在学中の思い出について(友人、先生、部活動、行事、学習など)
4.函嶺白百合学園で学んだこと、身についたこと、卒業してから役に立ったことなど
5.今後の抱負
6.皆様へメッセージ

今田 美奈子さん

1. 第3回卒業生 今田美奈子 小学校6年~高校3年

2.白百合短期大学英文科卒業/洋菓子研究家 食卓芸術家/「今田美奈子食卓芸術サロン」主宰/一般社団法人「国際食卓芸術アカデミー協会」会長

3.マ・メールやマ・スールから国際儀礼を学んだこと。部活動で「講演」部を立ち上げ全校スピーチコンテストを行い優勝した思い出他多数。

4.フランスや中国他世界各国での講演活動に役立ち、日本でも国際人育成のサロンを開き、2万人余りの卒業生がいます。函嶺白百合学園での国際礼法の講師の方もその一人です。

5.日本文化と西欧文化による「おもてなし」外交文化を世界に広め、日本の素晴らしさを伝える活動を目指しています。日本全国各地での活動も今後も続けてまいります。

6.常に大きな希望と夢を抱き、実現する、おおらかで素敵な人生を歩んでください。

森 香奈絵さん

1.第61回卒業生 森香奈絵(写真左) 小学校5年~高校3年

2.白百合女子大学文学部児童文化学科児童文学・文化専攻(現:人間総合学部初等教育学科)→大和ハウス工業(株)

3.函嶺の良い所は箱根という自然豊かな場所にあることです。例えば、毎日通学している自分たちだからこそ感じる紫陽花や紅葉の変化、まだ誰も足を踏み入れていない真っ白な雪の銀世界を見ることもできます。そして景色を見ながら通学するとアットホームな雰囲気のある学校が待っています。

 私たちの学年は“どんなことでも全力で楽しめる”というのが特徴でした。中学~高校という最も多感な6年間を過ごした友人は卒業後も定期的に集まり何でも話せる変わらぬ関係を築いています。先生方は親身になって生徒の相談に乗ってくださり、時には面白い話で笑わせてくださいます。これらは在学中はもちろん、卒業後も顔や名前を覚えていて「何かあったらここに帰っておいで。」と卒業生にも帰る場所を与えてくださいます。そして実際帰ったときには「おかえり」と笑顔で迎え入れてくださいます。少人数だからこそ、実現できる函嶺の特徴の1つだと感じています。

4.挨拶や年1回程度の国際礼法です。普段から「ごきげんよう」の挨拶を交わす習慣があったことで、卒業後もどなたとでも自然とあいさつができるようになっていました。また国際礼法で立ち居振る舞いやテーブルマナーを学んだことで基本的な動作は身についていると思います。しかし、これらは在学中や高校卒業後すぐには気づくことのできなかったことでした。

5.2016年4月からは社会人です。笑顔や挨拶を忘れず、新入社員としてできることを1つ1つ丁寧に取り組んでいきたいと思います。そして函嶺の卒業生として恥じない行動を心掛けていきます。

6.ここには書ききることのできない函嶺の魅力がまだまだたくさんあります。まずは説明会や一般公開されている学校の行事に参加し、ご自身の肌で雰囲気を感じてください。そしてお時間のある方は個別相談を受けることを強くお勧め致します。HP等には載っていないような情報を知るきっかけになります。私自身も個別相談の際に、ここの小学校に編入制度があること知り、中学からの入学希望を早め、小学校に編入入学しました。疑問点や不安などを先生方や在校生にぶつけてみてください。必ず、丁寧に回答してくれます。

倉嶋 紗友香さん

1.第55回卒業生 倉嶋紗友香(写真左)  小学2年~高校3年

2.慶應義塾大学→エネルギー関連

3.一学年あたりの人数が50人程度とアットホームな環境であるため、学年全体が強い絆で結ばれていました。同級生全員がお互いの個性を尊重し合っており、文化祭やクラスマッチ(クラス対抗の運動会)において、一人一人の強みを生かしながら力を合わせて取り組んだことはとても良い思い出です。お互いを理解し合っているという安心感から、卒業後も、同級生と会うと心が解放され心地よい時間を過ごすことができています。

 加えて、先生方も生徒一人一人のことを非常に大切にしてくださいます。そのことは、自分は理解され、サポートされているという安心感につながっていたように思います。小学校低学年の時、消極的でくよくよしていた私に気づいて当時の担任の先生が「少女パレアナ」という本を紹介してくださったことや、進路に悩んでいた高校3年生の時、先生方が親身に相談にのり、私の決断について背中を押してくださったことがなければ、私は今とは異なる道を歩んでいたに違いありません。

4.中学3年生の時に第一期生としてオーストラリアにホームステイする機会を得たことが、私の進路を決める上で大きな指針となりました。拙い英語ながらもホストファミリーや受け入れ先の学校の生徒たちと交流することで、それまで自分が持ち合わせていなかった視点や考え方に触れ、はっとした経験があります。

 函嶺白百合では、”一流の国際人”を輩出するための教育に力を入れており、オーストラリアでのホームステイの他、国際礼法、フランス語の授業や英語でのスピーチコンテストといった機会が充実しています。そのため、大学進学後に国際交流団体に所属した際や、就職してさまざまな国に出張で訪れた際にも、精神的なハードルを感じることなく、積極的に活動・業務に取り組むことができました。

 また、校訓である「従順、勤勉、愛徳」の精神の大切さと難しさは、卒業後に実感することが増えました。真の自由を知り、自分の能力を磨き役立て、受けることよりも与えることを喜びとすること ― 社会に出てから、高い壁や悩ましい場面に出くわすこともありますが、心に刻まれている3つの言葉が、自分が今何をし、どう立ち振る舞うべきなのかを決断する際の指標になっていると感じています。

5.大学卒業後はエネルギー企業に入社し、与えられたポジションの中で最大限の成果を生み出すことに注力してきましたが、自分の能力をどのように伸ばし社会に役立てていくのかをより大きな視点で再考したいと考えています。

 現在はオーストラリアにて生活しており、中学3年生の時にここオーストラリアでホームステイした際と同様、毎日が新しい価値観との出会いで満ちています。一つ一つの気付きを大切に、今後の糧にしていきたいと思っています。

6.小学校から高校にかけての12年間は、心身の成長にとって紛れもなく一番大切な時期です。そのような時期を、箱根の豊かな自然の中で、カトリックの教えの下、強く温かな絆で結ばれた友人たちと共に学ぶことで、卒業後に自分の足で新しい道を歩んでいくための大切な基盤が形成されることと思います。皆さまが、喧噪を離れた強羅の森で一生の宝物となる素晴らしい学園生活を送られることをお祈りしております。